【3~5歳向け】『パンダ銭湯』 保育士が解説!親子で楽しむお風呂絵本

3~5歳向け

『パンダ銭湯』レビュー 銭湯が舞台のユーモア絵本で温か時間を

銭湯が大好きな子どもから、大人まで楽しめる絵本『パンダ銭湯』(tupera tupera/絵本館・2013刊)は、パンダの一家がパンダ専用銭湯で繰り広げる、笑いと発見に満ちた物語です。

保育士として読み聞かせた際には、子どもたちの「あ!パンダが服脱いだら…!」という声や「僕もおふろでゴシゴシしたい!」というリアクションが自然に出てくる魅力にあふれています。

『パンダ銭湯』ってどんなお話?

題名パンダ銭湯
作.絵tupera tuperaさん
発行所絵本館

あらすじ
 パンダ一家が“パンダ専用銭湯”の暖簾をくぐるところから物語が始まります。中はまるで普通の銭湯。でも、番台には「パンダ以外の入店お断り」という張り紙が。その後も次々出てくるパンダならではの“あるある”で、子どもも大人も「クスッ」と笑える場面がいっぱいです。最後には“パンダのひみつ”も明かされて…?  

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保育士目線:子どもの反応は?

『パンダ銭湯』を読み聞かせていると、ページをめくるたびに子どもたちの目がまんまるに。「えっ!これ脱ぐの!?」と、びっくりした表情でこちらを見てくる子もいました。

中でも盛り上がったのは、パンダが“あるもの”を脱ぐシーン。

「え!パンダの耳ってぬげるの!?」

「じゃあ、わたしの耳もぬげるかな?」と、自分の耳をひっぱってみる子も。

「ほんとは人間なんじゃない!?」と真剣な顔で言い出す子もいて、まるで“なぞとき会議”のように。

読み終わったあとには、「せんとうってなに?」「パンダしか入れないのズルい〜」と、それぞれの感想を元に会話が広がりました。

この絵本の魅力は、“本当のこと”と“うそっぽいこと”の間で楽しむ感覚。

子どもたちはその曖昧さを面白がって、「ほんとかな?」「ウソだよね?」と、想像力をふくらませていました。

保育場面におすすめの理由

  1. 日常体験 × ユーモアで親しみが高い
     「銭湯のあるある」に基づく展開は、日常と絵本の世界をつなげて楽しめます。
  2. 身体表現を促す読み聞かせ
     タオルや湯をパンダが使う動作を真似して、「ゴシゴシ」の声掛けで一緒に身体を動かす遊びにつながります。
  3. 感想シェアにつながる構成
     番台や暖簾など、気になったシーンについて話し合う時間が自然に生まれ、コミュニケーション力の育成にも◎。

読むときの工夫ポイント

『パンダ銭湯』は、ユーモアたっぷりの展開と“ちょっと変わったお風呂のルール”が魅力の一冊。読むときには、「え?どういうこと?」と驚きやクスッと笑える余白を残すのがポイントです。

🔸1. 展開を“あえて言い切らない”

パンダが不思議な行動を見せる場面では、すぐに解説せず「どうなると思う?」と子どもに問いかけてからページをめくるのが効果的です。

→「このあと、何が起こるんだろうね?」

→「この“ぬぎもの”って、なんだと思う?」

子どもたちの予想は自由でユニーク。「サングラス!」「しっぽ!」「パンツ!」など、盛り上がること間違いなしです。

🔸2. 表情・声のトーンで“パンダの気持ち”を演出

たとえば「だれにも みられないように…」のセリフでは、少し声をひそめて読んでみると、子どもたちはグッと絵本の世界に引き込まれます。

声を演じ分けたり、表情を工夫するだけで、場面の“おかしさ”が何倍にも伝わります。

🔸3. 読み終わったあとに「もう一度読みたい」が起きる

結末がユニークで、読み終わったあと「え!もう一回!」と言われることもしばしば。

1回目はそのまま読み、2回目は「ここで何してるのかな?」「ここ、だれ?」と細かい部分にも目を向ける“探し読み”をすると、さらに絵本の魅力が広がります。

まとめ 笑いで温まる“お風呂時間”を絵本でも

『パンダ銭湯』は、普通の銭湯がパンダ一色に染まる「もしも」の面白さと、温かい家族のかたちを楽しめる作品です。保育の導入では、実際の銭湯体験と結びつけ、読み聞かせ後に“銭湯ごっこ”を取り入れるのも効果的です。

ぜひ子どもたちと一緒に笑顔で読み進めてください!

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