『なつのいちにち』レビュー クワガタ採りに夢中な夏の冒険絵本
作家・はたこうしろうさんによる名作絵本『なつのいちにち』は、暑い夏の日に少年がクワガタを探して山へ駆け抜ける、情景描写が美しく映える作品です。
まっ白な日ざし、草の匂い、セミの声……五感を刺激する表現がページいっぱいに広がります。
この記事では、絵本の魅力や年齢別の反応、読み聞かせのポイントまで、保育や家庭で活かせる視点でご紹介します。
『なつのいちにち』ってどんな絵本?
題名 | なつのいちにち |
作 | はた こうしろうさん |
発行所 | 偕成社 |
- あらすじ
暑い夏の日、少年は一人でクワガタを捕まえようと、虫取り網を持って山へ出かけます。
「シャーン シャーン」とセミの声を聞きながら田んぼ道や坂道を駆け抜け、木登りに挑戦し……ついにクワガタを見つけるまでの一日が、絵とともにリアルに描かれています。
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年齢別の反応 何歳から楽しめる?
- 3〜4歳:セミやクワガタなど身近な昆虫とのつながりで「自分だったら?」と感情移入しやすくなります
- 4〜5歳:白い光、湿った草、熱気といった「夏の気配」を感じ取り、情景を言葉にして語れるようになります
- 大人読者:子ども時代の夏を思い出させるノスタルジーと、豊かな情景描写に心を寄せる声が多く寄せられています
保育・読み聞かせにおすすめの理由
- 五感を刺激する色・音・匂い表現が豊富で、子どもを惹きつけやすい
- シンプルな文章+重層的な絵の構成で、問いかけや語りかけがしやすく、参加型読み聞かせに向いています
- 冒険と達成感がテーマで、行動への動機づけにもなります。クワガタを「捕る/捕れない」で感じる喜びや悔しさを体験できます
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読むときの工夫ポイント
- 擬音の演出:「シャーン」「いた!」などをセリフ調に大きく読み分けることで情景がよりリアルに
- 絵に注目しながら問いかけ:「どこまで走っているかな?」「草の匂い、わかるかな?」などと声をかけると対話が生まれます
- 秋や森遊びとの実体験につなげる:読み終えたあとに虫取りや川遊びの場を設けることで、記憶に残る体験になります
シリーズで楽しむのもおすすめ!
はたこうしろうさんの作品には、同じテーマや季節感を持つタイトルがいくつかあります。
- 『むしとりにいこうよ!』:虫取りの冒険がさらに展開され、自然観察にもつながります
- 『ゆらゆらばしのうえで』:公園や橋での「ゆれる」体験を描いた作品
- 『ショコラちゃん』シリーズ:日常の小さな出来事を丁寧に描いた作品群
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まとめ 夏の原風景を体感できる冒険絵本
『なつのいちにち』は、言葉よりも絵で「夏そのもの」を伝える名作絵本です。
読み聞かせだけでなく、夏の遊びの導入や保育のプログラムに加えることで、子どもたちに「立体的な夏体験」をプレゼントできます。
ぜひ、五感あふれるこの作品を夏の絵本コレクションに加えてください。
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