『なつみはなんにでもなれる』レビュー|保育現場で人気の“からだクイズ”絵本
ヨシタケシンスケさん作『なつみはなんにでもなれる』(PHP研究所・2016年11月刊)は、“なつみ”ちゃんが大好きなお母さんに体でなりきりクイズを出す、親子で笑顔になる癒し系絵本です。
保育士として、自由遊びや朝の会の導入に使うと、子どもたちが自然に身体表現を楽しむようになる点がとても印象的でした。
この記事では、絵本の魅力を解説するとともに、読み聞かせポイントや保育現場での活用法もご紹介します。
『なつみはなんにでもなれる』ってどんな絵本?
題名 | なつみはなんにでもなれる |
作/絵 | ヨシタケシンスケさん |
発行所 | PHP研究所 |
・あらすじ(短縮・ネタバレ控えめ)**
「なつみは、すごくいいことおもいついたよ!なにのまねをしているか、あてるゲームだよ!」と、なつみが話しかけます。
毛布に包まったり、タオルを体にまとったりと、からだ全体で変身。親子のまねっこゲームに自然と笑顔があふれます
created by Rinker
¥1,100
(2025/06/24 05:09:12時点 楽天市場調べ-詳細)
保育士目線:クラスでの反応
- 3歳児クラス(自由遊びの直前)
「次は何のモノマネかな?」と期待を膨らませながら聞いてくれ、多い日には子どもたちも「うさぎやる!」「次パンダ!」と一緒に模倣を楽しむようになりました。 - 4〜5歳児クラス(朝の会読み聞かせ)
インタラクティブ性が高く、リーダー役の子が模倣の出題を担当。「なつみちゃんだけじゃなくて、ぼくもできるよ!」と自信を育む光景が見られました。
どの年齢にも言えることは、「真似っこ遊び」が盛り上がるという点です。
イメージしたものを自分なりに表現して、当ててもらう楽しさを味わうことができますし、子どもそれぞれの表現の違いや視点に気がつくことができます。
保育・読み聞かせにおすすめの理由
- 体全体を使った模倣で発語・表現を促す
言葉だけでなく身体表現を通して学びや発達が広がる構造です。 - 親子のやり取りを模した構成で安心感がある
「出題→当てる→笑顔」のリズムが、安心できる関係性を醸成します。 - 想像力・共感スキルが自然と育まれる
「おかあさんは何がわかるかな?」と想像すると、対話力や共感する力も伸びます。この点が、ヨシタケさん絵本の特徴でもあります 。
読むときの工夫ポイント
- 問いかけを交えながら演出:「これ、なつみちゃんはなーんだ?」と読者参加を促しましょう。
- 表情や動きを大きめに読む:からだを動かしてモデルを見せると、子どもたちも真似しやすくなります。
- ラストは「さあ君なら」への展開:「次は〇〇だね!」など、子ども自身の表現に広がるように導くと◎。
他のヨシタケシンスケ作品も紹介
『りんごかもしれない』『ふまんがあります』『みえるとか みえないとか』など、日常の“モヤッ”を取り上げてユーモアと発想力で解決する作品が豊富です。
created by Rinker
¥1,540
(2025/06/24 18:28:45時点 楽天市場調べ-詳細)
created by Rinker
¥1,430
(2025/06/24 05:09:13時点 楽天市場調べ-詳細)
created by Rinker
¥1,540
(2025/06/24 04:44:35時点 楽天市場調べ-詳細)
とくに『みえるとか みえないとか』は多様性を考える導入としてもおすすめです 👇
まとめ 遊びながら学ぶ“なつみワールド”
『なつみはなんにでもなれる』は、表現・発語・想像を自然に引き出す知育系絵本です。
保育士としての実践でも、体と頭をフル活用できるこの一冊は、子どもたちの笑顔と自信につながっていきます。
ぜひクラスでも家庭でも、子どもとの“からだクイズ”タイムを楽しんでみてください!
created by Rinker
¥1,100
(2025/06/24 04:44:35時点 楽天市場調べ-詳細)
コメント