保育士の給与水準は低いと思われがちですが、地域や経験年数によっては年収450万円以上の園もあります。保育士歴10年、4回転職・2児の父のリアル体験と最新統計をもとに解説します。

最新データ:保育士の平均給与(全国推移)
2024年度(令和6年度)の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、保育士の平均給与は以下の通りです:
- 月額(基本給):約27.72万円
- 年間賞与等: 約74.17万円
- 年収換算: 約4,068,100円
過去5年間で月収は約2.7万円、年収は約32万円上昇しており、処遇改善の成果が見られます。 [oai_citation:0‡ほいくis](https://hoiku-is.jp/article/detail/2829/?utm_source=chatgpt.com)
都道府県別 平均年収ランキング(上位・下位)
地域格差には大きな違いがあり、全国平均より100万円以上差が出ることもあります。2025年3月時点の上位データはこちらです:
順位 | 都道府県 | 平均年収(万円) |
---|---|---|
1 | 東京都 | 453.5 |
2 | 京都府 | 452.8 |
3 | 広島県 | 452.8 |
4 | 和歌山県 | 449.9 |
5 | 大阪府 | 428.0 |
6 | 神奈川県 | 416.7 |
7 | 群馬県 | 415.1 |
8 | 兵庫県 | 410.6 |
9 | 静岡県 | 397.3 |
10 | 愛知県 | 395.1 |
一方、最も平均年収が低い県は山形県(約310.3万円)で、東京都との差は約140万円以上にものぼります。 [oai_citation:1‡保育のお仕事](https://hoiku-shigoto.com/report/archives/28027/?utm_source=chatgpt.com) [oai_citation:2‡仙台青葉学院](https://seiyogakuin.ac.jp/column/23226/?utm_source=chatgpt.com)
年代別の平均年収(目安)
年代 | 平均年収(万円) |
---|---|
20–24歳 | 約313.7 |
25–29歳 | 約373.5 |
30–34歳 | 約379.2 |
35–39歳 | 約402.8 |
40–44歳 | 約416.4 |
45–49歳 | 約415.8 |
50–54歳 | 約413.0 |
55–59歳 | 約453.6 |
年齢が上がるほど年収も上がる傾向がありますが、昇給幅は緩やかであることが多く、自らのキャリア形成に計画性が求められます。 [oai_citation:3‡保育のお仕事](https://hoiku-shigoto.com/report/archives/28027/?utm_source=chatgpt.com)
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【体験談】保育士10年・4園を経た私の給料推移
プロフィール
- 保育士歴:10年目
- 転職回数:4回(4園経験)
- 家族構成:子ども2人(世帯持ち)
給料の変化(概要)
- 1園目:月給17万円(手取り13万円)、ボーナス3.5ヶ月。実家暮らしで何とかやりくり。
- 2園目(株式会社):総支給30万円、ボーナス2ヶ月。家庭の将来を考えられる初めての感触。
- 3園目:月給約27万円にダウン。転職=給与アップとは限らない現実を痛感。
- 4園目(現在):同年代平均以上の収入、ボーナスは4ヶ月。住宅手当や育児支援が手厚く、家庭との両立が可能に。
成功/失敗の分かれ道
- 成功:昇給制度が明確で、住宅手当や特別休暇などが充実していた園。
- 失敗:初任給が高くても昇給がなく、長期視点で見たら「割に合わない」と感じた園。
実感として、手取り20万円を切ると生活が厳しい。世帯持ち保育士の最低ラインは年収450万円以上が望ましい感覚です。
給料アップのために園選びで確認すべきポイント
- 昇給制度の仕組みや透明性(評価制度の有無)
- 住宅手当・扶養手当などの各種手当の有無
- ボーナスの支給実績(過去数年分の実態)
- 母体の資金力や法人の安定性(社会福祉法人等)
- 離職率・定着率の高さ
- 子育て支援制度(特別休暇や行事配慮など)
- 職員の年代構成や役割分担体制

まとめ:給料を上げるなら「情報収集と園選び」が鍵
全国的には平均年収は約407万円ですが、都道府県や園の条件により年収50〜140万円以上の差が生じます。私自身、転職によって下がることもありましたが、条件の良い園を選ぶことで年収アップを実現しています。
世帯持ち保育士が優先すべきは:
- 住宅支援や育児制度などの福利厚生
- 昇給やボーナスの実績
- 職場の安定性(定着率、母体の規模)
- 家庭との両立状況(残業・休暇制度など)
転職を検討する際は、自分の年収・手取り・子育て費用を整理し、求人票ただけでなく「園の安定性や支援内容」を必ず確認してください。
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執筆:保育士歴10年・4園経験、2児の父(えほんのしずく運営者)。体験談は筆者の実体験に基づいており、統計データは公表情報を引用しています。
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