いいからいいから 3〜5歳に効く!保育士が選ぶ心をゆるめる絵本

3~5歳向け

『いいから いいから』レビュー|保育士目線で届ける“いいから”マジック

長谷川義史さんが描く絵本『いいから いいから』(絵本館・2006年刊)は、夕方にやってきた雷親子を「いいからいいから」とやさしく受け入れるおじいちゃんの物語です。

保育士として読み聞かせを重ねるうちに、この“受け止める言葉”が生徒の不安、緊張、トラブルをゆるやかに溶かす力を持っていることに気づきました。

この記事では、絵本の魅力や読み聞かせポイントに加え、保育現場ならではの反応も交えてご紹介します。

『いいから いいから』ってどんなお話?

題名いいから いいから
長谷川義史さん
発行所絵本館
  • あらすじ
    ある日の夕方、雷親子が居間に現れますが、おじいちゃんは「いいからいいから」と穏やかに応対。
    食事にもお風呂にも招き、ついにはおへそまで取られてもなお、「いいから、いいから」で包みこむ展開に。温かく寛容なストーリーが心地よさを残します 。
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保育士目線:読み聞かせでの子どもの反応

  • 2歳児クラス
    「いいから〜」の繰り返しに合わせて子ども同士で言い合ったり、絵を指さして「せんせい、見て!」と盛り上がり、楽しそうに読み聞かせに参加する姿がよく見られます。
  • 3〜4歳児クラス
    雷親子に驚きながらも、おじいちゃんの対応に対し「怒らないってすごいね」と感想をつぶやき、安心した表情見せる子が多数。「もし自分がぼくだったら…?」と想像力が自然に膨らみます。

保育・読み聞かせにおすすめの理由

  1. “いいから”が安心のキーワードになる
     トラブルや不安が立ち上がる場面で「いいからいいから」のフレーズを使うと、自然と場が落ち着きます 。
  2. 繰り返しが子どもに心地よい印象を与える構成
     繰り返されるフレーズは記憶に残りやすく、子どもたちも発話参加したくなる要素が満載 。
  3. 保育プログラムの導入からトラブル後まで使える万能性
     朝のおはようタイム、友だち同士のケンカのあと、寝かしつけ前にも有効。保育士として導入シーンが多彩に広がります。

読むときの工夫ポイント

  • 雷の登場を“音と声”で演出
     「ゴロゴロドーン!」と大きな声で読み上げ、雰囲気を強調。
  • 「いいからいいから」をゆっくり、包むように
     落ち着いたリズムで読むことで、場も気持ちもゆるみます。
  • 読後は“魔法の言葉”を探す対話へ展開
     子どもに「ほかに魔法の言葉って何?」と問いかけ、次の言葉遊びや会話につなげると良いです。

おじいちゃんのおおらかな表現と他の表現とをうまく分けることで、そのギャップも楽しめます。

全体的にゆったりとした雰囲気の中読み進めていくのがおすすめです。

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各巻ともに「どんな場面でも“いいからいいから”」と迎えるおじいちゃんの姿が温かく、シリーズを通して幼児の安心感育みに役立ちます。

まとめ “いいから”で広がる心の余裕

この絵本は、雷親子さえも受け入れるおじいちゃんのやさしさが光る一冊です。

保育現場でも、子どもが立ち上がる緊張や泣きそうな場面に、このフレーズが包むように効き、雰囲気を整える力があります。

ぜひ「いいからいいから」を“子どもが安心できるキーワード”として、親子や園で取り入れてみてください。

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