『かぶとむしのぶんちゃん』レビュー 子どもの心も掴むヒーローカブトムシの物語
『かぶとむしのぶんちゃん』(高家博成さん・仲川道子さん/童心社、2000年刊)は、夜に土の中から出てきたぶんちゃんが、昆虫界で小さなヒーローになる様子を描く絵本です。
保育現場では、虫好きな子どもが大興奮するだけでなく、「助ける喜び」や「強さと優しさ」への共感が生まれる一冊として高評価です。
『かぶとむしのぶんちゃん』ってどんな話?
題名 | かぶとむしのぶんちゃん |
作/絵 | 高家博成さん/仲川道子さん |
発行所 | 童心社 |
あらすじ
夜の森。ぶんちゃんは土の中から這い出し、メスのカブトムシを助けたり、乱暴なクワガタくんと戦ったりします。
仲間や困っている昆虫たちに優しく声をかけ、時には力を見せながら大活躍。最後には「ありがとう」と言われて、満足そうに土へ戻っていく物語です。
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保育士目線:子どもの反応は?
- 「ぶんちゃん、ヒーローだね!」との声が続出
強くて優しい行動に子どもたちはすぐに共感。「ぶんちゃんすごい!」と感動を伝える小さな手も多く見られました。 - 擬音や虫の動きを模倣して遊びに広がる
「がちゃん!」「ぶんぶん!」と、音負けする動作が増えてカブトムシごっこに発展。体を使った表現が自然に生まれるのが魅力です。 - 優しさを意識したやりとりが増える
誰かを助ける姿を見て、その後のふれあいでは「ぼくも友だちを助ける!」という言葉が生まれ、子どもの中に優しい感性が育まれていました。
保育・読み聞かせにおすすめの理由
- 昆虫好きにはたまらないリアルな虫描写
昆虫の生態がほどよく盛り込まれているので、図鑑と絵本がつながり、知識+ストーリーで興味が続く。 - ヒーロー性と優しさの両立
「強いだけでなく、誰かのために戦う」ことで真正面から子どもに伝わる、情操教育にぴったりの内容です。 - 身体表現とことば遊びにつながる音の面白さ
「ガシャン!」「バチン!」など、擬音に合わせて動く遊びを加えると、感覚的な学びが深まります。
読む時の工夫ポイント
- 擬音は大きめの声でリズムづけ
「がちゃん!」などアクションに合わせて声を強く出すことで、子どもたちの反応が自然と引き出せます。 - 虫の動きや表情を真似しながら読んでみる
首を左右に振ったり、腕を触角風に振ったり。身体を使いながら読むことで参加型になります。 - 読み終えてから「ぶんちゃんみたいに何をする?」と問いかけを
子ども自身が「優しい」「強い」「助けることが嬉しい」という経験を言葉にできるきっかけになります。
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まとめ 虫好きの園児にぴったりの優しさ絵本
『かぶとむしのぶんちゃん』は、強くたくましいだけでなく、優しさを持つヒーロー昆虫として子どもの心を掴みます。
カブトムシ好きの子どもたちには大きな満足感を与え、保育者としては「助ける心」を育むきっかけづくりにも最適。
夏の虫遊びや図鑑学習と合わせてぜひ取り入れてみてください。
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