『かさちゃんです。』レビュー 色と音が楽しいあかちゃん絵本
『かさちゃんです。』(とよたかずひこ/童心社、2017年刊)は、リズミカルな擬音と言葉で、赤ちゃんから楽しめるファンタジー絵本です。
1〜2歳児の保育現場では、雨の日の不安な気持ちが「わくわく」に変わる瞬間があり、子どもたちが自然に笑顔になる一冊との評価も高く、保育士として自信を持っておすすめできます。
『かさちゃんです。』ってどんな話?
題名 | かさちゃんです。 |
作/絵 | とよたかずひこさん |
発行所 | 童心社 |
あらすじ
ザーザーと降る雨の中、傘(かさちゃん)が開くと、他の色とりどりの傘たちも集まって賑やかに。
雨の音に合わせた「ぴちゃぴちゃ とんとん」「ぽつん ぽつん…」といった言葉が繰り返され、読み終わる頃には風が吹いて傘がふわりと舞い上がります。
最後には、虹色の傘たちが一緒にひゅるりんふわっと空へ!雨の日が楽しみになるような、色彩と言葉のファンタジーです。
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保育士目線:子どもの反応は?
- 色を指さしながらのリズム遊び
「ぴちゃぴちゃ」「とんとん」というリズムを言いながら、子どもたちは絵を見て「ピンク!」「あお!」と楽しみながら色を教えてくれます。反応速度が早く、音と言葉のリズムをしっかり拾っています。 - 集中してページをめくる体験
傘が開く場面や新しい色の登場には目を輝かせ、集中してページに見入る姿が印象的です。カラーの変化が視覚と想像力を同時に刺激します。 - “雨の日”への前向きな気持ちに変化
読み聞かせ後に「かさ持ってお出かけしよう!」と声をかけると、雨の日でも笑顔で「いく!」と返事をする子が増え、気分へのポジティブな影響が見られます。
保育・読み聞かせにおすすめの理由
- リズム音で言葉の感覚を育てる
言葉の繰り返しが赤ちゃんにもわかりやすく、リズム感と言語理解の基盤を育てます。 - 色を覚える導入にぴったり
鮮やかな傘の色は、子どもたちが色を楽しく学ぶきっかけになります。 - 雨の日の気分転換につながる
雨へのネガティブな感情が、傘との楽しい遊び感へと変わるポジティブな絵本です。
読むときの工夫ポイント
- 擬音語はゆったり読み、リズムを意識して
「ぴちゃぴちゃ」「とんとん」はリズムに合わせて発音し、子どもたちも一緒に声に出すよう促すと参加感が高まります。 - 色あてゲームに広げる
「傘ちゃん、どの色がすき?」と問いかけながら、子どもに指さしさせると主体的に参加します。 - ページごとに“雨の音”を真似させる
スキップして言葉を抜いてみせ、「子どもに真似してもらう」インタラクティブな聞き方がおすすめです。
まとめ|雨の日が楽しくなるファーストブックに
『かさちゃんです。』は、色や音がぎゅっと詰まった読み聞かせで、赤ちゃん~2歳児の感覚を楽しく育みます。
雨の日のおうち時間や園での読み聞かせにぴったり。ぜひ日常の中に取り入れて、「今日は読む?」と楽しみにしてもらえる一冊にしてください。
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